こんにちは。地域医療連携室の佐藤です。
私の気持ちの中ではとっくに春なのですが、現実はなかなか
そうもいかないようですね。
気温が上がったと思いきや、再び寒くなったりと、春と冬が
行ったり来たりしているような印象です。
「そろそろもう、僕と入れ替わってもいいんじゃないか?」
と春が言えば、
「何を言う。季節はまだ3月、主役は冬だ」
と冬が言い、
「そんなことを言っていられるのは君が北海道の冬だからだ。東京を
見てごらん、もう夏日になったところもあるんだぞ」
と春が諭す。
「そんな言葉に惑わされやしない。冬の本場は北海道だ。だからおれ
はまだここにいる」
そう冬が強情になれば、
「ならばはっきりと言おう。もう、君の活躍を望んでいる者などは皆無だ」
暖かな季節とは対照的に、冷たい言葉で春が突き放す。
「……。薄々気付いてはいる。だが、冬には冬の意地がある」
冬は空を見上げながら呟いた。
「もういいじゃないか。今年の君は十分過ぎるインパクトを残した」
「そうだろうか」
「そうだとも。だって君、3月に入って札幌の積雪が130センチ以上に
なるのは67年ぶりのことなんだぞ」
「確かに…。じゃあ、記録を残したとも言えるな」
「もちろん。だがもう、これ以上君が居据わっても、多くの人が困るだけだ」
春の言葉を聞いて、冬は寂しそうな表情を浮かべる。
「やっぱりおれは邪魔者なんだろうか。おれがいることでみんなが迷惑している」
春は首を左右に振りながら口を開く。
「そんなことはない。スキーにボード、ジャンプ、そして雪まつり。冬の訪れを
楽しみにしている人は大勢いる。何より、君は雪国の代名詞じゃないか」
「代名詞、 そうか。じゃあ、また次の冬に向けて力を蓄えることにするか」
「いや、待て、そんなに気合を入れる必要はない。あくまでも自然にやって
来て、さらりと僕に季節のバトンを渡してくれればいいんだ」
「わかったよ。まあどのみち、ここらが春への替わり時ということだな」
「その通り。この冬は早めの登場だったから疲れただろう。ゆっくり休むといい」
「ああ。じゃあ、3月の後半は頼む」
「任せてくれ」
春と冬はかたい握手を交わした。
と、こんな感じで明日からでも春になればいいのに。
そんなことを想像した今朝の出勤時でした。
皆様、あともう少しがんばりましょう。
それでは。
検索
アーカイブ
過去の投稿
- ► 2021 (157)
- ► 2020 (100)
- ► 2019 (103)
- ► 2018 (105)
- ► 2017 (105)
- ► 2016 (104)
- ► 2015 (103)
- ► 2014 (104)
- ▼ 2013 (107)