こんにちは。地域医療連携室の佐藤です。
あれはつい先日、私が市内のとあるショッピングモール
に行った時のこと。
店内を歩いていましたら、「陶器市」が開催されているのを
発見しました。
正直なところ、私はそこまで陶器に興味を持っているわけ
ではありません。
また、恥ずかしながら不勉強のため、「〇〇焼」というもの
がたくさんあるのは知っているものの、それらの何かどう
違うのか、どんな種類があるのかもよくわからないのです。
そんな私ですが、ちょうど陶器市が開催されていた階でもう
しばらく時間をつぶさねばいけない状況であったため、少し
見てみることにいたしました。
催事コーナーは結構な広さであり、商品を見てみると、茶碗
や平皿、湯呑みに醤油皿、ビールや日本酒を飲むグラスなど、
実に様々な種類があって、またデザインや風合いも色々な
ものが売られています。
私は、「なるほど、こんな器でお酒を飲んだり料理を楽しむ
というのも良いだろうな」などと考えながら見ておりました。
価格帯はかなり幅広く、数百円という大変お手軽なものから、
一つ数千円するものまであります。
陶器市はショッピングモールの一角で開催されていたため、
出入りは自由ですし、陶器を手に取ることも簡単で、どちら
かというと雑然と並べられており、レジの辺りに店員さんは
いましたが、きっちり管理しているという雰囲気は感じません。
私は、「この環境だと、器などを落としてしまうということは
ないのだろうか。あるいは、高価な器などは盗難の危険性も
あるのではないだろうか」などと考えながら歩を進めました。
すると、陶器市の一部で、ひときわ存在感を放っているある
ものを見つけたのです。
それは、大きな大きな壺でした。
私の身長などをもとに推測しますと、高さは80センチほど
もあろうかという大きな壺です。
その壺は他の陶器の器に混じるようにして同じテーブルに
置かれておりましたが、当然ながら溶け込むはずもなく、
かといって何かのケースに入れられているわけでもなく、
いたって普通にそのままの姿で置かれています。
私は、「これは一体何に使うものなのだろうか」という疑問
を持ちながら、同時に「果たして価格はいくらなのだろう」
という興味も抱き、大きな壺を観察いたしました。
しかし、どこにも値札のようなものは見当たりません。
「もしかすると、これはさすがに商品ではなく、陶器市を
盛り上げるためだけのものかもしれない」
私はそんなことを思い、壺の周りをぐるりと一周してみました。
すると、壺の真ん中よりやや上、くびれの少し下辺りに、小さな
シールが貼ってあるのを発見したのです。
そしてそのシールには、鉛筆で手書きしたと思われる価格が
書いてあります。
かなり薄めの文字であったため、顔を近づけてみてようやく
確認できました。
『定価 300万円』
さんびゃくまんえん…?
「うへぇええ!?」
私の口からは思わずそんな言葉が飛び出ました。
「ええ!?」ではなく「うへぇええ!?」です。
この、うへぇええ!?は「なんでこんなに高いのこの壺」のうへぇええ!?
であり、「こんなにさらっと300万円の壺を置いておいていいの?」の
うへぇええ!?でもあり、また「なんでこんなに高価な壺の値札が鉛筆
で手書きなの?」のうへぇええ!?でもあり、さらには「300万円って
すぐには気づかなかったから最初に平手でパンパン叩いちゃったよ」の
うへぇええ!?でもあったかと思います。
あるいは、「3,000,000円」じゃなく「300万円」なんだ…、という
表記方法に対するうへぇええ!?も含まれていたかもしれません。
何にしましても、誰でも自由に出入りでき、触ることもでき、
お子さん連れのファミリーも多数いらっしゃるそのショッピング
モールの陶器市に、300万円の壺は涼しい顔をしてさらりと
存在していたのです。
「お子さんがぶつかったりしてテーブルから落下したら、大変
なことになるなぁ、というか、自分がパンパンしたことでヒビ
でも入ったらエライことになるところだった…。」
私はそんなことを思いながら陶器市を後にいたしました。
そのショッピングモールでの陶器市はすでに終了したかと思い
ますが、今もどこかであの壺は売られているのでしょうか。
そして私と同じように思わず、うへぇええ!?と声を発して
しまった方もいるのでしょうか。
なれるものならば、定価300万円の壺を見て、「ほほぅ、
これは安いな一つもらおうか」と言えるほどの余裕を…、
いえ、「この作品がこの価格とは…!」と芸術の価値が
わかる大人佐藤になりたいものです。
芸術に詳しい方がおりましたら、ぜひご一報ください。壺の
違いなどについてご教示いただけますと幸いです。
それでは。
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