スキーやスノーボードから学んだこと。

2017年1月24日火曜日

日常

t f B! P L
こんにちは。地域医療連携室の佐藤です。

冬真っ只中の1月、この季節はウインタースポーツのシーズンでもあります。

皆様の中にもウインタースポーツを楽しんでいる、という方も多くいらっしゃる
のではないでしょうか。

私佐藤はといえば、もうずっと何年もウインタースポーツはしておりません。

その理由は簡単で、ずばり「寒いから」、となっております(笑)。

夏は極度の暑がりとなる佐藤ですが、冬は冬で猛烈な寒がりとなるため、
なかなか外に出て何かを楽しもうという気持ちにはならないのです。

しかし、これでもスキーは得意な方ですし(もう相当な期間滑っていませんが)、
スケートも滑ることができます(こちらは少し危ういレベルですが)。

スノーボードだけは一度もしたことがありません。

ただ、スノーボードを売ったことはたくさんあります。

佐藤は学生時代にスポーツショップにてアルバイトをしておりまして、冬場
はスキーやスノーボードの売場担当だったのです。

当時働いていた店舗は非常に大きなお店で、接客はもちろんのこと、数字
や成果といった部分にもとても厳しい環境でした。

そのため、アルバイトであっても売上げの目標が定められていましたし、
その成績によっては時給にも反映してもらえたのです。

当時のことを考えると、商品を納得して買ってもらうために自分は何を話し
何をしなければいけないのかということや、接客マナーの厳しさや、成果を
あげることの大変さを随分学んだような気がします。

あらためてそのスポーツショップでのアルバイトの日々を考えてみると、3つ
のことが浮かんできました。

1つは、スノーボードを売っていた時のことです。

佐藤としましては、お店の売上げに貢献でき、且つ、自身の時給にも反映される
比較的高額な商品をお客さんにおすすめしておりました。

もちろん、その方その方のご要望を聞き、それに見合ったものはおすすめする
のですが、やはりどうしても高価な商品のお話しをすることは多かったのです。

そんな中、あるお客さんは言いました。

「いや~、店員さんみたいにしょっちゅうスノーボードしてるような人ならさ、
こういういい板じゃないとダメなんだろうけど、おれみたいにたまにしか行か
ないのは安いセットで十分なんだよ」と。

佐藤は、「上達してきますと、これくらいのボードの方がよろしいと思いますよ」、
などということをお話ししまして、その後も接客を続けたわけですが、ここで
大事なことが一つあります。

それは、先ほども触れたように、佐藤は一度もスノーボードをしたことがないと
いうことです(笑)。

にもかかわらず、お客さんはあたかも佐藤が日々山に行き、スノーボードに
乗ってジャンプしたり回転したり急な斜面を楽しんだり、山は友達、冬山は
心の友、と思いながらシーズンを過ごしているかのように思っているのです。

若かりし佐藤は正直に「僕はスノーボードを売ってはいますけど、滑ったこと
は一度もないんです」とは言い出せず、とにかく笑顔は崩さずにこにこしながら
同じスノーボード(高額商品)をおすすめしていたのでした。

ここで学んだのは、自分が普段行く何らかのお店の店員さんも、全てのことに対して
何でも知っているわけではないよなぁ、ということと、『お客さんからすれば店員は
店員なわけで、当然商品に精通しているものと思って来店する』ということです。

それからはもっともっと商品の知識をつけなければと思いまして、先輩や社員
の方に色々教えてもらったり、実際にスノーボードをしている人達に意見を聞い
たりするようになりました。

まぁ、その後は佐藤に普段からボードに行ってるんでしょ?と聞く方自体が
現れませんでしたので、こちらをカミングアウトすることはなく、就職活動に
向けてアルバイトは辞めてしまったのですが。

2つ目は、閉店後の店内でミーティングをしていた時のことです。

その日はアルバイトをしていたお店の店長なども交え、みんなで売場に出て、
レイアウトをどうするかという話し合いをしていました。

その頃、佐藤はまだアルバイトを始めたばかりで店内のことはよくわからな
かったですし、商品の知識もなく、これまでお店がどんなレイアウトにしてきた
かもわからず、という状態だったのです。

店長が社員の方や、他のアルバイトなどに順番に意見を聞いていき、「それは
なかなかいいね」とか、「いやそれじゃあだめだ」とか意見や感想を述べたり、
厳しく指導したりしていました。

佐藤は内心で「かなり色々な意見が出ているのに、ほとんどだめなものばかり
で、厳しいな…」と思っておりまして、「今の自分に良いアイディアを出せるかと
いったらわからないな」と不安になっていたのです。

ただ、自分なりにかなり頭を働かせて考えに考えまして、そしてそのアイディア
はまだ誰も言っていなかったものですから、もしかするとこれはいけるのかもしれ
ない、と思ってみんなの答えを聞いていました。

ある程度、そこにいたメンバーに意見を言わせた後、店長は順番に当てるのを
止めたのです。

なぜ止めたのか。残っているのが佐藤も含め新人のアルバイトばかりだったから
なのか、あまりに良い意見が出ないことによる怒りからなのかはわかりません。

ただ、そこからは「他に、他に誰か良いアイディアある人いないの!?」と
口調が強めになりまして、挙手制になったのです。

佐藤は正直かなり迷ったのですが、思い切って手を挙げまして、自分が考えた
意見を伝えました。

すると、「いいね!それ!!」と店長が認めてくれまして、早速明日からそれ
を採用しようということになったのです。

この件のおかげで、当時かなり多くのアルバイトがいた中で「SATOU」の
名前を店長に覚えてもらうことができ、かといって時給が跳ね上がるということ
にはならなかったのですが、何かある度に目をかけてくれるようになりました。

先輩などからも、なかなか自分達にはそういう斬新なアイディアは出せなかった
と言ってもらい、かなり嬉しかったことを覚えています。

ここで学んだことは、やはり積極性は大切だということと、『どんなに素人
でも、これまでの歴史がわからなくても、逆にそれだからこそのチャンスも
ある』ということです。

それからはより、お客さんの目線を意識したり、自分だったらどうするか、
他の人だったらどうだろう、もっと違った角度から何かできないか、などを
よく考えながら接客をしたり、自身が担当する売場のレイアウトなどを考え
たりするようになりました。

3つ目はスキーを売っていた時のことです。

ある日、いつもと変わらずスキーを売っていましたら、あるお客さんが来ました。

40代~50代の男性の方で、一人で来店され、スキーを買いたいとのこと
だったのです。

そのお客さんはすでに色々なスポーツショップをリサーチ済みで、佐藤が
働くお店に来る直前にも、いわゆる競合店に寄ってたくさん話を聞いてきた
とのことでした。

それ自体は珍しいことでもなんでもありませんし、佐藤はいつもと変わらず、
自分が伝えられることをしっかりお伝えし、できる限りの気配りをしながら
接客を続けたのです。

すると、そのお客さんは、「スポーツショップの〇〇って、おたくのライバル
でしょ?あっちの方が同じスキーでも安かったよ」と言いました。

これもまた、販売のお仕事をする中ではよく聞くお言葉です。

しかし、実際にはその場で値引きを行って競合店よりもスキーを安くすること
などはできませんでしたし、また、その他の特典を付けるといったこともでき
ませんでした。

ただ、目の前にいるお客さんはスキーを買いたい、という気持ちを持って
いることだけは確かなわけで、佐藤はただただ、自身の知識やトークを
駆使しながらさらに接客を続けたのです。

そのお客さんはかなりお話し好きの方でしたので、スキーとは関係のない世間
話もしていましたし、佐藤はそれをよく聞きながら時折値引き交渉なども受け、
残念ながら応じられないことをお伝えしたりしていました。

しばらく様々な会話が続いた後、そのお客さんはこう言ったのです。

「まぁ、〇〇の店の方が安いんだけどさ、あんた一生懸命だから、今日ここで
買ってくわ」、と。

その当時の佐藤の率直な感想としましては、「え!?ほんとに…?いいん
ですか??」、でした。

学生の時の佐藤からすれば、もっと安いお店があるのに、それを見てきて
いるにもかかわらず、それでも高いお店で買うということがいまいち理解
できなかったのです。

普段であれば、他のお店よりも高く、そして値引きをしたり特典を付けたり
ができないとなると、安いお店の方に行く、というお客さんばかりで、それが
当然のことで、普通のことだと思っていました。

ただ、佐藤としましても、他店より高いからといってすぐに諦めるのは嫌
でしたし、どうせ買わないだろうなぁという気持ちで適当な接客をすること
はしたくありませんでしたので、やるべきことはやる、という姿勢を貫いて
いたことだけは確かなのです。

しかしながら、それでも、実際に高くてもいいからここで買うと言ってくだ
さる方がいるということに大変驚いた記憶があります。

そして、とにかく嬉しかったのです。

ここで学んだことは、『何かで劣っていたとしても、それですぐに諦める
べきではない。劣っていても勝つチャンスはある』ということでした。

それからは、お客さんにどんなことを言われても、これまで以上に真剣に、
そしてお店や自身の良い部分をどんどん出そう、劣っている部分を補おう
という気持ちでアルバイトに取り組むことができたように思います。

こう考えると、ご紹介してきた3つのことを始め、その当時の経験という
のはとても大きなものであり、その後に大学を卒業して最初に働いた職場
での業務にも活かせる部分が多数ありました。

もちろん、それからさらに発展して、現在の職場で活かしていることも
たくさんあります。

すっかりスキーなどからは遠ざかってしまった佐藤ですが、そして当時
と変わらずスノーボードは経験したことがないままですが、ウインター
スポーツに関連して学ぶことはたくさんあったということが言えるのです。

おそらく、今シーズンはウインタースポーツをするということはないかと
思うのですが、近い将来にスキーをする機会はあるかと思います。

その時は、スキーやウインタースポーツで色々なことを学んだあの日々を
もう一度思い出しつつ、楽しむ予定です。

当院のある場所も手稲区の手稲金山ということで、スキーに関連する雪山
がすぐ近くにあるわけですが、それだけに患者様の中には交通の便を心配
されたり、遠いという感想を持たれる方もおります。

しかしそれでも、札幌市内の各区や道内の様々な場所からご入院される
患者様がたくさんいらっしゃるのです。

自身のこれまでの経験や学んだことをさらに発展させて、これからも、遠く
ても通いたい、入院したい病院、と皆様に思っていただけるようになりたい
と佐藤は考えておりますので、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。

なお、万が一ブログをご覧の皆様の中で、当時スキーやスノーボードを購入
した際の店員はもしかしたら佐藤だったのでは、という方がいらっしゃいまし
たら、ぜひご一報ください。

それでは。

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