こんにちは。地域医療連携室の佐藤です。
皆様は日常において、『失念』という言葉を使うことはありますでしょうか。
失念とは、それはすなわち簡単に言いましたら「忘れていた」という意味なわけですが、私佐藤におきましては、こう見えて意外と失念することはほとんどありません。(と、自分自身では認識しております…)
意味自体は忘れていたということですから、当然、そうなりますと失念することは決して良いことなはずもなく、ほとんどの場合、この言葉を使う時には謝罪の言葉も伴います。
「提出するのを失念しておりました。申し訳ございません」ですとか、
「申し訳ありません、ありとあらゆる全てのパスワードを失念いたしました」とか、
「佐藤への寄付の金額をお伝えするのを失念しておりました。申し訳ありません。お一人様5万円となります」だとか、
まぁ、ちょっとそれはどうなのかという例文もありましたが、とにかく「うっかり忘れていた」わけですから、そこはやはり責められたり、怒られたりしても仕方のないことなのです。
ところがですね、あくまでも佐藤の個人的な感覚ですが、この失念という言葉を用いることによって、途端に本気度上昇と言いますか、どこか許されてしまう雰囲気と言いますか、致し方ない空気感や、やむを得ない感じが非常に色濃く出てくるように思えます。
これが、先ほどの例文を失念使用しないバージョンに置き換えますと、
「提出するのを忘れちゃったんです。申し訳ございません」ですとか、
「申し訳ありません、ありとあらゆる全てのパスワードをうっかり忘れました」とか、
「佐藤への寄付の金額をお伝えするのを忘れてた~、えへへ。申し訳ありませんが、お一人様5万円となりますよ、うふふ」だとか、
こんな感じになってしまいますと、おいおいと怒り出したい気持ちがかなり高まってしまいますよね。
まぁ、あまりに反省感のない例文にはなっておりましたが…。
とにかく、この失念という言葉には、信頼感を高める感じがかなりあります。
かと言って、失念という言葉に甘えてたくさん忘れてしまうわけにもいきません。
と、言いますか、基本的に忘れてはいけないのです。
ただ、一方で、ぜひ忘れてくださいという意味の言葉もあります。
それは『放念』です。
意味としては「忘れてください」や「気にしないでください」、「心配しないでください」などとなります。
恥ずかしながら佐藤、この放念という言葉はほとんど使うことがなく、言われてみればという程度であり、ほぼ知りませんでした。
例文的には、
「先ほど誤ってメールを送信してしまいました。誠に申し訳ございません。どうぞご放念くださいますようお願いいたします」とか、
「先日の件は特段気にしておりませんので、ご放念くださいね」ですとか、
「お忙しいことと思いますので、昨日のお願いについてはご放念いただけますと幸いです」だとか、
通常は、丁寧な伝え方として使用されるのが一般的なようです。
こちらもやはり日本語の良さと言いますか、例え同じ意味であったとしても、この放念を使うことで親切な感じがより高まるところが素晴らしいと思います。
失念同様、放念におきましても使用しないバージョンに例文を置き換えてみますと、次のようになってしまうのです。
「先ほど誤ってメールを送信してしまいました。誠に申し訳ございません。どうか忘れちゃってください」とか、
「先日の件は特段気にしておりませんので、気にしなくてもいいですよ~」ですとか、
「お忙しいことと思いますので、佐藤の代わりにドラクエのレベル上げをお願いする件については全く心配しなくてオッケー」だとか、
こんな文章になってしまうと、ちょっと軽過ぎる上に、何とも信頼感が薄れてしまいます。
まぁ、放念かそれ以外の表現かは別として、例文そのものに若干問題はありますが…。
とにかく、佐藤的には、どのような言葉を用いて表現をするかということはとても大切だな、と思うのです。
言葉の使い方や表現が適切で絶妙であれば、自身の思いをより正確に伝えたり、説得力を持ってさらに深く伝えることができます。
しかし、それらを間違ってしまうと、勘違いや、すれ違いや、感覚がずれるリスクが高まり、的確なコミュニケーションが取れなくなったり、真意が伝わらない可能性もあるのです。
日々、様々な場面で会話をし、そして文章を使っている佐藤としましては、言葉のチョイスというものは特に重要だと認識しております。
このあたり、訓練したり精度を高めていくのはなかなかに大変ではあるのですが、佐藤的には、自身の業務やプライベートも含め、より的確に自身の思いを伝え、より深く思いを共有できるように、日頃から言葉や単語の選択と使うタイミングに配慮していきたいと考えているところです。
師走となり、年末も着々と近づき、忙しい季節となってまいりました。
その忙しさの中で失念してしまうことがないよう、十分に気を付けていきたいと思いますし、そのためには色々な部分で余裕を持って物事を進めていきたいと考えております。
また、放念という言葉につきましては、これまであまり使う機会がなかったものの、チャンスがあれば積極的に使用して自身の言葉のバリエーションの一つとして浸透させていく予定です。
皆様におかれましては、佐藤が稀に何かを失念している事態に備え、「あれっ?おかしいな、これ、遅いよね」などと感じることがありましたらぜひ、ぜひとも佐藤まで愛のある一言をお声掛けくださいますようお願いいたします。
また、佐藤がやたらと放念放念と放念を連発していましたら、「あまりに使い過ぎなので、そろそろ放念を使うことを放念しなさい」、と優しく諭していただけますと幸いです。
さて、話はガラリと変わりますが、先週の土曜日に掲載したあの件の第1弾に続き、今週末には予約投稿で第2弾のブログをアップいたします。
予定としましては、12月13日(日)に日付が変わったばかりの深夜1時30分頃に投稿するという初の試みとなりますので、今年ならではの特殊ケースとなりますが、もしよろしければぜひ「リアルタイム」にてお付き合いください。
予約投稿ではありますが、佐藤もその時間はしっかり起きている、予定です(笑)。
万が一、予定時刻になってもブログが掲載されなかった場合には、この件、ご放念くださいますようお願いいたします。
それでは。