つい先日の朝のことですが、出勤前に、佐藤は500mlのペットボトルのお茶と自身のiPhoneを手にして着替えスペースへと向かいました。
すると、こんな声が聞こえてきたのです。
「何、それ?」と。
佐藤は、一体何のことかと思って自身の手を見ましたら、左手には緑茶、右手にはピンクのiPhoneを持っておりました。
そしてのそのピンクのiPhoneは、佐藤のものではない上に、すでに通常使用は不可となっており、子どもの遊び用になっている旧型のものだったのです。
危うく、その日は一日、外ではほとんど役に立たないiPhoneを持って出かけるところでした。
今や、色々な管理や調べ事やツムツムなど諸々を自身のiPhoneで行っていることから、もしも旧型のピンクのものを持ってそのまま出勤したとしましたら、お昼休みなどにはその中に入っている懐かしいアプリで遊ぶか、写真や動画などを見てこれまでのメモリーを楽しむくらいしかできない状況となるところだったのです。
確かに佐藤が現在使用しているものの近くには置いてありましたが、起床直後には自身のiPhoneを自分で充電したにもかかわらず、また、旧型のものとは大きさも色も全然違うにもかかわらず、誤って手にして出かけようとしたことにびっくりいたしました。
諸々と考え事などをしていたことで無意識に手にしてしまったというのが実際なのですが、朝から大笑いとなるやら、恥ずかしいやら、気を引き締めなければと思うやらの朝となったのです。
高校生の頃、佐藤の同級生が学校に到着してからペンケースを取り出そうとしたところ、カバンの中からは自宅のテレビのリモコンが登場して、「なんで?なんで!?」とゲラゲラ笑った記憶がありますが、先日の一件は当時の友人のことをどうこうとは言えない状況でありました。
そういえば、以前には、佐藤、自宅内で着ていたTシャツが前後ろ反対になっており、これはいかんと思って直そうとしたところ、前後の間違いだけではなく同時に裏表も逆であったという事実がわかり、衝撃を受けたことがあります。
またある時は、自家用車の中で使う感染対策用のウェットティッシュを自宅から持って外出するべく、忘れることがないように佐藤の着替えスペースと玄関の間の廊下の真ん中にわざわざ置いておいたにもかかわらず、それをしっかりまたいでよけた上で靴を履き、何も持たずに出かけたこともあるのです。
こう書いてきますと、佐藤、いわゆる…、天…然…、と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、決してそのようなことはないと(自分では)考えております。
ただですね、もう1つ、なかなかのエピソードがありまして、それをご紹介するべきかどうかはかなり迷うところなのですが…、どんどんブログを更新している最中ですし、まぁいいか!ということで書いてしまいますね。
以前に、佐藤の自宅内で子ども用のおもちゃのコイン(キャラクターの絵柄付き)が1枚だけなくなりまして、ものすごく大捜索をしたことがありました。
大きさと厚さはちょうど500円硬貨ほどのものでして、プラスチック製の茶色っぽい色のコインだったのですが、どこをどう探しても見つからなかったのです。
それは夜の出来事だったのですが、これだけ探してもないのだから、これはもう今日は無理だろうということで一旦は諦め、寝ることにしました。
翌朝、出勤前にシャワーを浴びて髪を洗ったのですが、その直後に目を開けた際、佐藤は大変驚いたのです。
それは、探しに探していたコインが、排水溝に向かって流れていこうとしているところを目撃したからでした。
最初、何かの茶色っぽい物体が動いているのを見て、え?虫!?とびっくりしたのですが、ハッと気が付きまして、流れているところを押さえ、無事にコインを救出したのです。
佐藤、どういうことかさっぱりわかりませんでしたが、色々と推測してみるに、自身が座っていた浴室のイスの下にコインがあったのではないかと思いました。
なぜなら、佐藤が浴室内に入った時には、コインの姿などはどこにも見当たらなかったからです。
しかも、前日の夜も、可能性は低いだろうとは思いつつ、意外なところで見つかるかもしれないとの思いから浴室内を確認したのですが、その時にはコインはありませんでした。
つまり、佐藤の推理はこうです。
子どもがいたずらをして、あるいは放り投げるなどして、コインは浴室のイスの下に潜り込んでしまった。パッと見では何もないように見えるが、翌朝の佐藤のシャワーによる水流で流され、姿を見せたのだ、と。
佐藤は、コインがあった!発見したよ!の大合唱で浴室から出て、自身の推理を披露し、得意気になっておりました。
ところが、こんな言葉が飛んできたのです。
「いや、それはおかしい。違うと思う。服に絡まっていたんじゃない?それか、ずっと身体にくっついていたとか」
そう言われて、佐藤は佐藤で、そんなことはないだろうと率直に思いました。
仮に、Tシャツに絡まっていたとしたら、寝返りなどでポロリと落ちるはずです。
身体にくっついていたとしたら、それはもう普通に違和感があるわけで、それこそ容易に気が付くものと思います。
さらに、出てきたのがお風呂の中なのです。
当然ながら、Tシャツは浴室に持っていくわけもありません。
諸々着ているものを脱いでからシャワーなわけですから、万が一の万が一、佐藤の身体にくっついていたとしても、服に絡まっていたとしても、浴室に入るまでの過程で落ちるに違いないのです。
しかしながら佐藤、何事においても最初から否定するのは好きではありませんし、性格的には、むしろ僅かでも可能性があるのならばその全ては試してみたい、確認しなければという思いになります。
そのようなこともあり、イメージをしていただくのは大変心苦しいのですが、ぽにゃぽにゃMAXお腹周りを含む、ほぼ全裸状態の佐藤自身の身体を、鏡でよく見てみることにしました。
顔、当然何も形跡はなし。
首回り、何もなし。
両腕、特に異常なし。
わきの付近、いつもと変わらず。
お腹周り、できれば直視したくないものの問題なし。
両足、全く何もなし。
まさかの足の裏…、当たり前ですが何の痕跡もなし。
背中、こちらも何もな…し…?
背中??むむっ!?
こ、これは…。
佐藤、目を疑いました。
背中の、右の肩甲骨付近に、なぜか丸い跡があるのです。
佐藤、何も考えず、ストレートに言葉が出てしまいました。
「いやいやいや、うそでしょ!うそでしょ!そんなことってないでしょ!」と。
しかし、間髪入れずに言葉が飛んできます。
「じゃあ、見つかったそのコイン、背中の跡に合わせてみたら?」
恐る恐る、佐藤の背中に残る丸い跡に、浴室で見つけたばかりのコインを合わせてみました。
…。
……。
………。
ハイ…、ぴったり合いました…。
疑いようのないほどに、僅かなブレもなく、ぴったり完璧にコインは佐藤の背中の跡に収まりまして、よくよく見れば、コインの絵柄すらも刻み込まれているほどだったのです。
もはや、佐藤、驚きとか呆れたとかを通り越して、不思議でありました。
ただただ、不思議です。
確かに、前日の夜、佐藤がソファでごろんと横になっている時に、子どがそのコインと他の種類のコインを持って遊んではおりました。
しかし、しかしです、その中の1枚が佐藤のTシャツに入り、背中の方に移動してさらにはピタリとくっついたことなど、全く気が付きませんでした。
その上、佐藤はおもちゃのコインを背中に貼り付けたままで一晩を過ごし、なお且つ、翌朝目覚めてから飲み物を飲んだりトイレに行ったりしている間も常に佐藤と一体となって行動を共にしていたなど、想像できるはずもありません。
さらにさらに、シャワーを浴びるべくTシャツを脱いだ時にもそのコインは引き続き佐藤に密着し、誰もその時は気が付かなかったものの背中にコインをつけたまま浴室へと向かい、顔を洗い、頭を洗い、そこでようやく流れ落ちて発見となったなど、信じられるでしょうか。
今、こうしてブログを書いている佐藤自身も、今もなお、信じられません。
しかしながら、全ての状況を冷静に分析し、何よりも、動かぬ証拠である佐藤の背中にくっきり刻まれたコインの形とうっすら見えるアンパンマンが、紛れもない現実、事実であることを物語っていたのです。
そんなわけで、かなり長くなってしまいましたが、佐藤、諸々とうっかりおもしろエピソードがございます。
特に、ラストの出来事などは、うっかりとか天然とかそのような問題ではなく、佐藤、ヤバイんじゃないか…、と心配される皆様もいらっしゃるかもしれませんが、ご安心ください。
佐藤、いたって普通です。
そして、ご紹介したようなことは、ごくごく稀です。
普段は、プライベートにおいても、業務におきましても、ビシッ!としているのはイメージ的に似合わないかもしれませんが、ミスやら漏れやらはなきよう、しっかりと、確実に問題なく日々を過ごしております。
1点付け加えさせていただきますと、経験者からしますと、意外とおもちゃのコインが背中にくっついていても気が付かないものです。
そして、これも念のためにお伝えしておきますと、お腹はしょうがないとして、背中についてはそれほど脂肪はついておりませんので、佐藤のぜい肉にコインが埋もれていたということではありません。
とにかく、おもしろいと思える出来事はこうしてブログでもご紹介できることからよいのですが、それが大きな問題に発展するようなうっかりであると、それはとても困ります。
よって、集中、これが大切です。
それぞれの場面にて集中をする、そしてリラックスする時にはリラックス、これが重要なのではないでしょうか。
そういった意味では、コインの件などは特にリラックス中の出来事ですのでまだよいような気もいたしますが、今後身体のあちこちにあれやこれやとくっついていても気が付かないような状況でしたら、季節的にもあの虫の存在が非常に恐ろしいことになってきますので、油断しないように過ごしていきたいと考えております。
皆様におかれましても、自分はアンパンマンではなくばいきんまんやジャムおじさんの絵柄の跡を背中につけたことがある、という経験をお持ちの方がもしもいらっしゃいましたら、その時の詳細な状況を共に検証できればと考えておりますので、ぜひともご一報ください。
ちなみに、佐藤の好きなキャラクターはメロンパンナです。
それでは。